空気砲を叩くと出てくる空気の輪は「渦輪」といわれます。カタチもない空気の塊が遠くまで飛ぶのは不思議と思いませんか?
空気砲の箱を叩くと、箱の体積が減り 空気が圧縮されることで、押し出された空気が穴から飛び出します。この空気は箱が叩かれた衝撃により猛スピードで進み、まわりの空気を巻き込みながら、ドーナツ状の渦(輪の中心→輪の外側→輪の後方→輪の中心…)をつくりながら進行します。
※画像引用 wikipedia
この渦運動には周囲の空気との摩擦を減らす役割があり、箱から飛び出たときの勢いを失いにくく、遠くまで飛ぶことが出来ます。また渦運動は空気を閉じ込める効果があるので、箱の中に入れておいた物質やスモークを渦輪の外に逃がさないのです。
渦輪は空気砲のほか、動物でもイルカが自分の息を水中で勢いよく吹くことも有名です。また紅茶にミルクなど別の液体を垂らしたときや、タバコの煙を口から吹いたときにも出来ることがあります。
渦輪が中に物質を閉じ込める性質の活用としては、映画館の演出装置の一つとして観客へ臭い物質を送る装置などあるそうです。また車の中で運転中の居眠り防止装置(辛い臭いが飛んでくるそうです)や、部屋の中で一部の場所のみに温かい空気を送る装置(部屋全体温めなくて良く、環境に優しい)など、様々な研究が進められているそうです。